国民の大多数が経験したことがあるといっても過言ではないであろうという症状の1つとして、肩こりが挙げられるでしょう。一般的には、「肩こり」は肩甲骨周辺の肩甲帯と言われる部分の症状です。あと「コリ」と言われるものは「痛み」と同じ自覚症状の1つとしても挙げられます。
肩こりには生活習慣や仕事などでの姿勢、負担のかけ方など様々な原因があります。今回数パターンご紹介していきますので、どれにあてはまるか見ていきましょう!
肩こりの症状、原因とパターンについて
【症状について】
一般的に肩こりとは肩周辺の筋肉が緊張してしまうことで固くなって、痛みやコリを感じてしまう症状です。症状を訴えられる方をレントゲン等で診断しても、特に異常が見られない場合が多いです。
頭部を支える筋肉(僧帽筋、肩甲挙筋、菱形筋など)に筋硬結などを引き起こすと、虚血状態を起こして疼痛が出てきます。この疼痛を「痛み」と感じる方と「コリ」と感じる方とがみえます。
【原因について】
肩部(肩甲帯部)の筋肉は頭部、背部、上肢を支える働きがあります。そこに慢性的に負荷がかかり、疲労物質・疼痛物質が蓄積します。筋肉の状態が良いと、血液循環によって代謝されますが、筋肉の硬さ、血行不良などにより、症状を引き起こします。
肩部の上にある頭部は、その大きさと重さのわりに、支えている頸椎が細くて安定を図る為、首の筋肉と靭帯の依存が多くなります。
【パターンについて】
①肩こり筋タイプ
「僧帽筋」の筋肉の不調によって首肩全体に感じるコリが発生します。腕や肩の大きな動きでつかわれる身体の表面を覆う筋肉です。
主に家事や、重たい物を長い時間持つことで、僧帽筋に過度のストレスや虚血が起こる事で発生します。
➁寝違え筋タイプ
肩甲骨と頸椎を結ぶ、肩を首にむかって引き上げる際に使われる「肩甲挙筋」に不調が出ます。痛みやコリを感じる場所としては、首の後ろ~肩にかけての症状を感じるのが特徴です。
肩甲骨の位置や場所の歪みによって頸椎が引っ張られることによりコリや痛みの原因になります。極端に偏った姿勢をしている方に症状があらわれやすいです。
➂パソコン筋タイプ
身体の前面の「大胸筋」と後面の「棘下筋・菱形筋」の影響によって不調を引き起こします。
棘下筋は肩甲骨についているインナーマッスルであり、菱形筋は、肩甲骨の間にあります。菱形筋は肩の前後の動きによって筋肉が伸び縮みします。
同じ姿勢でいることが長い方、細かい作業が多い方、また普段から呼吸が浅いことによって筋肉の虚血が起こる事が原因です。
上記に当てはまらない見つけにくい肩こり
あと、上記にあげた筋肉のコリや虚血ではなく、別物から起こる肩こりも存在します。
この肩こりの特徴としては
・朝起きた時から肩が凝っている
・声が小さい
・呼吸が浅い
・胸式呼吸である
・デスクワークが長い
というような特徴があります。パソコン筋タイプと変わらないような症状ですが、横隔膜の動きが悪いことで引き起こす肩こりの可能性があります。
横隔膜の動きが悪くなることで、浅い胸式呼吸になり呼吸をするたびに首周りの筋肉が緊張してしまうのと、長時間のデスクワークによって姿勢が悪くなっていき、横隔膜を圧迫する為だと考えられてます。
では、どうしたらいいか?横隔膜の動きを良くする為に腹式呼吸を5分間意識的にさせるというのが効果的です。
ただ、中々腹式呼吸が出来ない方が多いので、今からやり方を説明していきますね。
腹式呼吸のやり方
・背筋を伸ばす
・鼻からゆっくりと息を吸いこんでいく
(この際に、丹田(おへその下)に空気をためていくイメージでお腹を膨らましていく)
・口からゆっくりと息を吐きだしていく(お腹をへこましながら行う)
※体の悪い物をすべて吐き出すようにして、吸う時よりも時間をかけるつもりでおこなうのがポイントです。
*さらに効果を高めるには
イメージトレーニングを加えてみるのが効果的です。息をすうときには、高原のさわやかな空気や、好きな花の香りをイメージするなど、息を吐く際にはイライラの原因や緊張、不安などのマイナスなものを吐き出すイメージをしてみるのもいいでしょう。
現在、コロナウイルスの影響によって心身共に参ってしまっている方、外出を自粛していることで運動不足になって同じ姿勢で過ごすことが多くなっているかと思います。
この腹式呼吸は、自律神経を整える効果がありますので、心を安定させるために取り入れてみましょう!