皆さまはご自身の姿勢に対して正しい姿勢を日々取れているでしょうか?多くの方は曲がってしまってたり、自信を持って「私は正しい姿勢で過ごせている」という方は少ないであろうと思います。
姿勢を正しくしようとするには、筋肉の牽引力などが必要となってきます。姿勢の土台を固める筋肉として「抗重力筋」というものが存在します。
そこで今回は起きている間に、私たちの身体(姿勢)を支えてくれている「抗重力筋」についての紹介をしていきます。
抗重力筋とは
抗重力筋とは、地球の重力に対して立位や座位をする際に姿勢を保持する筋肉の事を指します。この抗重力筋は、運動などの身体を動かしている時に働いている筋肉というわけではなく、無意識に姿勢を保持している時に働いている筋肉です。
このことにより、重力と抗重力筋が均等に釣り合っていることを意味します。
例として、生まれたばかりの赤ちゃんは重力に対して抗重力筋がまだ発達していないので座ることや立つことが出来ません。成長すると共に、抗重力筋が鍛えられていく事で座ったり、立つことが出来るようになります。
抗重力筋は、日常生活で常に働いている部位の筋肉ですが、この筋肉が衰えてしまうと重力に対して正しく姿勢を保持するのが難しくなります。そのため、特に高齢者の姿勢保持に最も重要な部位となります。
抗重力筋の場所とは?
抗重力筋を大別するとこれらの場所が挙げられます。
2.腹筋:腹直筋、腹横筋、腸腰筋
3.お尻:大殿筋
4.太もも:大腿四頭筋
5.ふくらはぎ:下腿三頭筋
この背中・腹筋・お尻・太もも・ふくらはぎの抗重力筋が前後に働きながら重力に対してバランスを保っている働きがあります。
抗重力筋と立位保持の関係性
抗重力筋の働きは、立位の場合は重心線がずれるのを直ちに補正することにあります。理想とする立位姿勢として「ニュートラルポジション」というものがあり、重力に対して最も効率的に体を支えることが出来る姿勢です。
その場所として、よこから見て5点の直線状の位置する場所
2.肩峰(前方)
3.大転子(やや後方)
4.膝関節中心のやや前方(膝関節後面)
5.外果の前方(外果の5~6cm前方)
通常の立位姿勢は、腹筋群や太ももの筋肉よりも背面部の背中やふくらはぎの筋肉が重要な働きをしています。
前後方向に重心位置がズレてしまうことでそれを補助しようとして、他の筋肉が過剰に働きます。いつも同じ部位に疲労が溜まる場合は、長年のクセや身体の傾きの影響によってこの姿勢が崩れている場合があるのでチェックしていきましょう。
抗重力筋と高齢者の関係
筋力は加齢とともに衰えていくものです。日常生活の中で立ち座りや立っていることが辛くなってきたと感じている高齢者はこの抗重力筋の低下が起こっている場合があります。
特に、外出機会が減って、日中は椅子に座りテレビを見る時間が増えている高齢者の方は下半身の抗重力筋が弱化してしまう為に抗重力筋同士のバランスを崩して姿勢が崩れてしまいます。
そのため高齢者の介護予防には「抗重力筋」が低下しないようにエクササイズしていくことが重要になります。
次回に抗重力筋のエクササイズをブログ内で紹介していきます!!