もう梅雨に入り、温度の変化が激しくなり、体調管理が難しい時期になってきました。この、温度変化が著しい6月から多くなってくるのが【熱中症】です。
熱中症はだいたい6月~8月の時期に発症する傾向が強く、日本気象協会の発表によると2018年の熱中症予想傾向が6月~8月にかけての気温は平年並みか平年より高く、暑さが厳しいとの予想が出ており、近畿地方の熱中症予想は6月は広い範囲で『警戒レベル』になり、日によっては『厳重警戒ランク』になる見通し。7月は広い範囲で『厳重警戒ランク』になり、日によっては『危険ランク』にまで引きあがることがあるそうです。8月は全で『厳重警戒ランク』になり、日によっては『危険ランク』になる見通し。
これが2018年、最新の『熱中症予想』です。見てわかるように6月はまだ、暑い日ばかりではなく朝、晩は涼しい日もあるので熱中症は注意は必要ですが、どちらかと言えば、気温の変化が激しい為、体調管理が難しく体調を崩しやすくなるので、ご自身の体温調節を上手に意識して行うことがいいでしょう。(朝晩の涼しいときは薄手のジャケットを羽織るなど)
7月から8月からは『厳重警戒ランク』になり、時には『危険ランク』にまで引きあがるのでかなり注意が必要となってきます。
だからこそ、この6月のまだ熱中症が軽い時期から対策・予防をしていこうではありませんか!!
熱中症の予防と対策
熱中症はいつでもどこでもだれでも起こり得る危険性があり、注意が必要です。正しい予防・対策法を知り、普段から気をつけることで防ぐことが出来ます。例えば、初夏や梅雨明け・夏休み明けなど、体が暑さに慣れていないのに気温が急上昇するときは特に危険です。無理せずに、徐々に体を慣らすように心がけましょう。
対策①
熱中症を予防するには、暑さに負けない体つくりが大切になってきます。気温が上がり始める初夏から、日常的に適度な運動を行い、適度な食事、十分な睡眠をとるようにしましょう。
【1】水分をこまめにとる →喉が渇いてなくても、こまめに水分を補給することが大事です。ま た、塩化ナトリウムを含むスポーツドリンクを飲むことで、塩分と水 分が両方同時に摂取でき、水分の吸収がスムーズに行え、汗で失われ た塩分の補給につながります。 ※スポーツドリンクは少し薄めてから飲むといいでしょう。
【2】睡眠環境を快適に保とう →通気性や吸水性の良い寝具を使ったり、エアコンや扇風機を適 度に使って睡眠環境を整え、寝ている間の熱中症を防ぐと同時 に、日々良質な睡眠をとることで体調管理がしっかりできるので 次の日の熱中症予防につながってきます。
【3】丈夫な体を作る →バランスの良い食事やしっかりとした睡眠をとり、適度な運動をするこ とで丈夫な体が作れます。体調管理をしっかりすることで、熱中症にかか りにくい体作りをすることが出来ます。
対策➁
暑さは日々の生活の中の工夫や心がけで変わります。適度な空調で室内の温度を快適に保ったり、衣服を工夫することで、熱中症の危険を避けやすくなります。また、自分のいる環境の熱中症危険度を常に気にする習慣をつけることも重要だといえるでしょう。
【1】『気温と湿度』を常に気にしよう →屋内の場合は、日差しを遮ったり風通しを良くするこ とで、気温や湿度が高くなるのを防ぐことが出来ます。
【2】室内を涼しくしよう →扇風機やエアコンで室温を適度に下げましょう。過度の節電や『こ の程度なら大丈夫』と我慢をしない事が大事です。
【3】冷却グッズを使用しよう →最近では、冷却グッズの種類も豊富にあり用途に応じて使い分 けできるグッズがたくさん出てきました。冷却シートやスカー フ、氷枕などの冷却グッズを利用し熱中症対策をしましょう。ち なみに、首元など太い血管が体の表面近くを通っているところを 冷やすと、効率よく身体を冷やすことができます。
対策➂
炎天下でのスポーツや、空調設備が整っていない場所での作業などでは、熱中症の危険から身を守ることが必要です。適度な水分と塩分の補給を行い、こまめに休憩をとるようにしましょう。
【1】飲み物を持ち歩こう →お出かけの際は水筒やペットボトルに飲み物を入れ、気付いたとき にすぐに飲めるように持っておきましょう。
【2】熱中症指数を気にしよう →携帯型熱中症計やテレビ、Webなどで公開されている熱中症指 数で、熱中症の危険度を気にするように心がけましょう。
症状
①めまいや立ちくらみ、顔がほてるなどの症状がでたら、熱中症のサインです。一時的に意識が遠のいたり、腹痛などの症状が出る場合もあります。
➁『こむら返り』と呼ばれる、手足の筋肉がつるなどの症状が出る場合があります。筋肉がピクピクと痙攣したり、硬くなることもしばしば見受けられますので要注意です。
➂体がぐったりし、力が入らない。吐き気や嘔吐、頭痛などを伴う場合もあります。
④拭いても拭いても汗が出る、もしくは、全く汗が出ないなど、汗のかき方に異常がある場合は、熱中症にかかっている危険があります。
➄体温が高く、皮膚を触るととても熱い、皮膚が赤く乾いているなどの症状も熱中症のサインです。
⑥声をかけても反応しなかったり、おかしなことを言う。体がガクガクとひきつけを起こしたり、真っ直ぐ歩けないなどの異常があるときは、重度の熱中症にかかっています。すぐに病院へ受診しましょう。
⑦自分で上手に水分補給が出来ない場合は大変危険な状態です。この場合は、無理やり水分を口から飲ませずに、早急に病院へ受診してください。
応急処置で大切な3つのポイント
ポイント①涼しい場所へ移動する
まずは、クーラーの効いた部屋や車内へ移動して下さい。屋外で、近くにそのような場所がない場合は、風通しの良い日陰に移動し安静にしましょう。
ポイント➁服を脱がし、体を冷やしましょう。
服をゆるめて、体の熱を放出し、氷枕や保冷材などで両側の首筋や脇、足の付け根などの太い血管がある場所を冷やします。皮膚に水をかけて、うちわや扇子などで扇ぐことでも体は冷えます。
ポイント➂水分補給を使用
できれば水分と塩分を一緒にとれるスポーツドリンク(ポカリスウェットなど)を飲むのが良いでしょう。嘔吐の症状がでていたり意識がない場合は、誤って水分が気道に入る危険があるので、無理やり飲ませるのはやめましょう。
熱中症予防の食べ物とは?
夏場はどうしても食が細くなってしまいがちです。エネルギーに変えるビタミンB1を摂取する意識を持ちましょう。ビタミンB1は豚肉や豆腐、味噌といった大豆製品、モロヘイヤ、玄米などに多く含まれるので一緒に食べるるようにしましょう。
また、免疫力を高めてくれたり、ストレスへの抗体を作ってくれるビタミンCも夏場は特に積極的に摂っていく事をおすすめします。
ビタミンCは赤ピーマンなどカラフルな夏野菜に多く含まれます。ビタミンCは熱に弱い為、生で食べることをおススメします。また、トマトやキュウリなども体を冷やす効果があるので摂取しておくとよいでしょう。
疲れの原因になる乳酸の発生を抑えてくれるクエン酸を摂るのも効果的です。クエン酸は、梅干し、酢、レモン、グレープフルーツなどに含まれています。
ビタミンB1、ビタミンC、クエン酸だけ摂取すればいいのではなく、これらを特に意識しながら他の栄養素もバランスよく摂っていく事が熱中症にならない体つくりに大切です。
ご高齢者の方は、暑さを我慢するというよりは暑さを感じにくくなっていることが原因で熱中症にかかってしまうケースが多いようです。また、ご高齢になるほど水を飲みずらくなるので、水分を含むフルーツや野菜から摂取するとよいでしょう。
生野菜は食べづらいのであれば漬物にして常備しておくのも良いですね。
まとめ
今では、熱中症はとても危険な症状と言っても良いでしょう。毎年、この夏場に多くの方が病院に搬送されたり死亡してしまうケースも少なくありません。『自分は絶対に大丈夫』などと慢心せずに、元気なうちからなにかしら対策をしていたら、ご自身だけでなく、もしかしたら周りの方が熱中症にかかってしまった場合でも、知識と対策グッズを持っていたら助けれるかもしれません。ですので、今のうちから予防・対策をしこの暑くなる夏を快適に元気に乗り越えていきましょう!!
長々とお読みいただきありがとうございました。