地球上の生物であれば、立っている時も、座っている時も、寝ている時ですら身体には重力による影響を受けます。重力は一定であるので、加齢に伴って筋肉の緩みなどが出てくるのはこのためだと言われています。前回のブログで紹介した抗重力筋は、高齢者の姿勢保持にも重要な筋肉と言われており、高齢者トレーニングでは、この抗重力筋をターゲットとして鍛える運動なども多くみられます。今回は、抗重力筋のエクササイズ方法をご紹介していきます。
抗重力筋のエクササイズ方法
それでは、抗重力筋のエクササイズの方法をご紹介していきます。まずは、立位姿勢でできる抗重力筋のエクササイズです。
抗重力筋を鍛えるのに大切なのは、正しい姿勢を意識しておこなうのがベストな方法です。抗重力筋はトレーニングをすることで鍛えることも出来るのですが、運動習慣がない人はなかなか継続して続けることが出来ないのが現状ではないでしょうか?
そのため、今から説明する姿勢と呼吸を意識したエクササイズで抗重力筋を鍛えていきましょう。
【立位による抗重力筋の鍛え方(ドローイン)】
2.息を吸う際は、お腹を膨らませます。
3.息を吐く際は、お腹をへこませてお尻の穴を閉めて行います。
【回数】
10回2セットを目安に行いましょう。
【座位による抗重力筋の鍛え方(ドローイン)】
座位姿勢の安定性を高めるためには腹腔内圧を高めることが重要です。そのため、腹式呼吸を意識したエクササイズを行っていきましょう。
あと、骨盤の後傾姿勢(背もたれにもたれかかって座るようなやり方、仙骨座り)を改善するためにも骨盤の前後運動も行っていきましょう。
【運動のやり方】
1.椅子に浅く腰かけて姿勢を真っ直ぐに座ります。息を3秒間吸って、7秒間吐きます。
2.息を吸う際は、お腹を膨らませて胸を張ります。
3.息を吐く際は、お腹をへこませます。
【回数】
10回2セットを目安に行いましょう。
【背中の抗重力筋の鍛え方】
抗重力筋のなかでも脊柱起立筋や多裂筋を効果的に鍛えることのできる運動である、ダイアゴナルエクササイズを紹介します。
背中の抗重力筋は、上半身は前方に倒れようとすると主に脊柱起立筋が働くことで姿勢を保持します。背中に位置する脊柱起立筋は、立位や座位での形では中々鍛えていく事が難しい部位となるので四つん這い姿勢でのダイアゴナルエクササイズをおススメします。
【運動のやり方】
1.四つん這いの姿勢になります。
2.息を吐きながら対側の手足を上げます。
【運動のポイント】
・手は、耳の高さまで上げてキープする。
・上げている手足の高さが床と水平になるように意識する。
・目線は前を向かず、あごを上げないようにしましょう。
【回数】
10秒×8回を目安に行いましょう。
今回は、立位と座位によるドローインの運動と、背部の抗重力筋の運動を紹介しました。他にも運動があるのですが、いきなり沢山のものをご紹介したとしても全部一気に出来ないであろうと思いますので、次回にお尻や太もも、ふくらはぎの簡単エクササイズを紹介していきます。