膝関節の隙間が減っているというのは、高齢者になるにつれて誰にでも起こります。
「軟骨擦り減っているから痛みが出てきていますね」
「ヒアルロン酸うっておきますね」
など、よく聞いたことのある言葉ではないでしょうか?
軟骨が擦り減って痛みを引き起こすといったら・・・。
実はそうじゃないんです!
隙間がなくなってきて、軟骨が擦り減って痛みが出るというのならば、ほとんどの方が当たり前のように痛みが出てしまいます!
今回は軟骨の擦り減りが痛みの原因ではないということを説明していきますね。
膝の痛みを感じる場所とは!?
膝の痛みを感じる受容器(センサーのようなもの)はどこかと言うと
膝下の靭帯、脂肪体、筋肉と腱が入れ替わる場所などにあります。
軟骨自体には痛みを感じるセンサーはないです。
もし痛みを感じるセンサーが軟骨にあれば、動かしたり、擦れるたびに痛みがでてしまいます。これこそ本当に動けなくなりますよね。
まずは、痛みを感じる所がどこにあるのかを覚えておきましょう!
膝の痛みの原因として何があるか?
では、痛みの原因として何が挙げられるでしょうか?
1つ目は「炎症」です。
軟骨に負担がかかって摩耗すると、軟骨の削りかすの分解物によって、関節の中で炎症が起きることがわかっています。
変形性膝関節症のメカニズムとして、以下のような具合に進行します。
・体重の負荷や不良な関節の動きなどによって軟骨が擦り減る
⇩
軟骨が擦り減ってきた「削りかす」によって、滑膜(かつまく)に炎症が起こる
⇩
炎症反応として、関節周囲が腫れたり、熱くなったり、痛みが出たりする。
軟骨や骨には神経が通ってないので、軟骨が削れたから痛みが出ているのではなく、炎症が起こる事で痛みが出ているという事です。
では、腫れもなければ、熱もない。
炎症が起きていないのに膝が痛くなるのはこういった理由があります!
もう1つの理由は「筋肉による痛み」です。
膝の運動は、大きく分けて「曲げる」と「伸ばす」といった、2つの機能しかありません。
では、なぜ痛みが出てしまうのかと言うと・・・。
膝の上下にある関節である
「股関節」と「足関節」の動きが不良だからといえます。
この関節の動きが悪いことにより、膝に捻じれが生じてしまいます。
その捻じれにより筋肉の緊張が高くなってしまい、膝に痛みが生じてしまいます。
あと、股関節前面の筋肉などが働かないことで、太ももの筋肉である
大腿四頭筋により一層の負担がかかります。
大腿四頭筋に筋肉が付着する場所は膝蓋骨や膝蓋靭帯と呼ばれる場所に付着する為、それらの場所に痛みが伴うことが多いです。
まとめ
今回は軟骨が擦り減った為に痛みが出るのが、本当の原因なのかと言うことについて説明していきました。
今回覚えておいてほしいのは
・軟骨には痛みを感じるセンサーがない
・関節の間が狭いからといって痛みが伴うわけではない
なので、関節の隙間が狭いから痛むとか、軟骨が擦り減っているからという理由で、膝が悪いということに繋げないようにしてもらえたらと思います。
擦り減りばかり注視したところで、痛みの解決には繋がりません。
という事を学んでいただけたら幸いです。
是非、膝の痛みでお悩みの方 ご参考にしてくださいね!!