前回に立位の状態、座位での状態、そして背中の筋肉のエクササイズの方法をご紹介していきました。近年、ロコモティブシンドローム(運動器症候群)と呼ばれるものがあり
、平成19年に日本整形外科学会により「運動器の障害による移動機能の低下した状態を表す」として新たに提唱された言葉としてあります。
それと共に、日本の健康寿命は先進国のなかでも低い水準にあるということもあるので、今回の抗重力筋のエクササイズはロコモティブシンドロームの予防に役立つと共に、健康寿命をのばす1つの役割としても期待できるので、しっかりと取り組んでいきましょう。
それでは、抗重力筋のエクササイズ その2 スタート!!
抗重力筋のエクササイズ
【臀部(お尻の筋肉)の鍛え方】
お尻の抗重力筋は腸腰筋と大殿筋が交互に働くことによって姿勢の維持に働きます。今から紹介するお尻上げ運動で大殿筋を鍛えることが可能です。
お尻上げ運動の際には、踵のみを設置することで太ももよりもお尻の筋肉を効果的に鍛えることができます。
【運動のやり方】
1.両膝を立てて、かかとのみを床につけること
2.上半身が一直線上になるようにお尻をあげる
3.お尻をあげた状態で10秒間姿勢を保つ
【回数】
10秒×8回を目安に行いましょう。
【大腿四頭筋の鍛え方】
大腿四頭筋は、主に重心が後方に位置した際に働いて姿勢を保持します。今からご紹介するハーフスクワットですが、運動を行っている際に上半身が倒れやすくなる為にバランスボールを背中に当てた状態で行うのがおススメです。
【運動のやり方】
1.バランスボールを背中と壁の間に挟みます。
2.約90度、膝を曲げてもらう。
3.バランスボールを落とさないように注意しましょう。
【回数】
10回×3セットを目安に行いましょう。
*膝に痛みがある方は、状態によりますが症状が悪化する可能性もあるので注意しましょう。
【下腿三頭筋の鍛え方】
次に、抗重力筋のなかでも下腿三頭筋(ふくらはぎ)の筋肉を鍛えることができる、ヒールレイズをご紹介します。
ふくらはぎの抗重力筋は、身体が前に倒れようとすると下腿三頭筋が働いて姿勢を保持します。立った姿勢で下腿三頭筋をトレーニングをする場合はバランスを崩してしまってケガをしないように椅子などを使用して支持するようにしましょう。
【運動のやり方】
1.椅子を両手で支持する。
2.出来る限りかかとを上げましょう。
【回数】
10回×3セットを目安に行いましょう。
まとめ
今回は2回に分けて抗重力筋についての説明と、エクササイズ法をご紹介していきましたが、いかがでしたでしょうか?
抗重力筋は、高齢者の正しい姿勢保持や介護予防などの高齢者のトレーニングとしても重要な部位ですので、今回のこの記事を参考にしていただけると幸いです。