最近になって患者様からの問い合わせで、「ヘルニアで主に腰が痛い」や「整形外科でヘルニアと診断されたが、一向に痛みがマシにならない」という声をいただいて、来院されている方も多数います。
何かのきっかけでこのブログを見ていただいている方も、もしかしたら「ヘルニアと言われたけど、どっちで見てもらったらいいのかな?」と思っているかもしれませんし、周りの方にもいらっしゃるかもしれません。
今回は、そう言った悩みの解消に役立てればという事で、「整形外科と整骨院どちらに行くべきかについてお話していきます。
当院で十分対処できるもの
ヘルニアと診断されていたとしても、腰の痛みという場合であれば、当院でも対処は十分に可能です。
「ヘルニアによる腰部の痛みと言うのは、腰の痛さの3%にも満たない」とマイアミ医科大学のヒュウバート・ロゾモフ教授は述べています。ヘルニアによって腰部の痛みが起きているわけではなく「筋肉の硬さによって起きている痛み」という可能性が高いです。
腰部や臀部、ハムストリングスなどの筋肉の硬さによって、坐骨神経が圧迫されてしまい神経痛の症状が出てきます。
筋肉の緊張を取り除くことで、坐骨神経にかかるストレスを軽減されるので神経痛の症状が取れていきます。
では、足までに至るしびれには対処が出来ないのかというと、そういうわけではありません。
上記に述べた筋肉の緊張の原因と、もうひとつは仙腸関節のずれや、歪みによる原因によって坐骨神経症状が表れます。
画像検査で椎間板ヘルニアが確認できていたのかもしれませんが、椎間板ヘルニアがある人全てに必ず腰痛と坐骨神経痛が出るわけではありません。腰椎や仙腸関節、臀部の筋肉からの関連痛は、坐骨神経痛と類似した痛みの走行をするので、坐骨神経痛との鑑別が必要となってきます。
仙腸関節の機能を正しく保つということは、仙腸関節由来の痛みを引き起こさなくなるだけではなく、椎間板にかかる負担を軽減することから、大切な事になります。
整形外科(病院)に行った方が良いときとは?
場合によっては、整形外科や病院による診察が必要となってくるケースがあります。
・痺れや痛みがひどくなって来て、普段の生活に大きく支障をきたすとき
・転びやすくなったなど筋肉の低下が著しい時
上記の二つの場合は、神経系へのダメージも考えられるので受診してもらうのも1つの方法です。
・排尿障害(おしっこがでないなど)がある場合
このような症状が出る場合は整形外科での受診をお勧めします。特に排尿障害に関したら緊急を要するものになるので、手術の必要が出てきます。
まとめ
今回は、ヘルニアになった時にはどっちに行けば良いかという内容で紹介していきました。
最後にこの文面を読んでみてください。イギリスの疼痛生理学の賢威パトリック・ウォール博士は、著書の『疼痛学序説』で次のようにヘルニアに疑問を投げかけています。
「椎間板ヘルニアの手術は70年以上もの間行われてきた。もてはやされたこともあったが、疑問が増し続けている。ヘルニアの突出と痛みはそれぞれ独立していて、痛みの発現におけるヘルニアの突出の役割ははっきりしない」と言っています。
はっきりと言えば、ヘルニアと腰痛はほとんど関係がないということでもあり、「椎間板が神経を圧迫しても痛みは生じない」ということも、医学的事実でもあります。
自身の症状と照らし合わせていただき、今回の内容を参考にしていただいて判断の目安をご自身で決めるのも1つの方法ですが、それでも迷う方もいてるかと思います。そうゆうときは当院にお問い合わせいただきましたら、アドバイスすることはできますので気軽に当院にご連絡ください!