なぜ関節が変形していくの?
筋力低下や加齢、肥満の影響によって関節軟骨に負担をかけ続けることにより『炎症』が生じ変形が始まります!
負担がかかることで関節軟骨が摩耗して、その削りかすの分解物によって関節の中に炎症が起きることが近年わかっています。
大腿骨と膝の関節と脛骨(すねの骨)は関節包という袋に覆われており、体重の負荷などですり減りを起こすことで軟骨の削りかすが、関節包の内側にある滑膜という膜に炎症を引き起こします。
炎症は元々は組織を修復する為の反応で、膝の場合は削れた部分の修復するために起きるのですが、炎症が起きている時に関節周辺が腫れたり、痛んだりします。
変形のメカニズムをまとめると、このような具合で進行していきます
軟骨への過剰な負担
↓
軟骨が摩耗する
↓
軟骨の削りかすによる滑膜の炎症
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腫れる、痛みが出る、水が溜まる、軟骨が摩耗しやすくなる
という、上記の内容で関節が変形していきます。
なぜ膝に水がたまるの?
関節包の中には少量の液体が存在しており関節滑液といいます、この液体は関節をスムーズに動かす重要な役割をしており、いわば潤滑油のようなものです。
この液体こそが膝にたまった水の正体です!
誰しもこの水は存在しています、何らかの原因で滑液が増えすぎてしまった状態を『水が溜まった』といいます。
水が溜まる仕組みとしては、膝関節内にすり減った軟骨の削りかすが関節包の滑膜を刺激して炎症が起こります。滑液は滑膜から分泌されているのですが、炎症を起こした滑膜は正常に機能することができなくなり、過剰に分泌されるために関節の中に水が溜まるということです。
予防法
いくつかの原因があげられますが、一つの原因として体重が関係します。
体重の増加によって関節への負担がより一層かかると言われています、1キロ体重が増えることで膝への負担が約3キロ増えると言われています。
体重だけではなく、カロリーの高い食事も身体に炎症を起こして痛みや変形を起こすことが言われています。人間の体はカロリーを取りすぎることによって炎症を起こしやすくなっています。
炎症を起こした時に『炎症性サイトカイン』とゆう物質が放出されて体の組織を傷つけてしまうため、カロリーの取り過ぎにも注意が必要です。
あとは、筋力をつけることが予防、そして改善の近道になります。筋肉をつけることで骨の周りや関節軟骨の保護につながります。
主に重要な筋肉として大腿四頭筋と内転筋の強化が必須です、この二つの筋肉をつけるためには・・・。
運動方法
まず、四頭筋を鍛えるには
椅子に座り、足を伸ばした状態で足を交差させて、かかとを足首にのせます
右足が上にある場合
左の足をのばしたまま上に上げていき、その際に上にある右足は左足を下に押し下げていきます。
この動作を5秒 × 5セット~10セット行います。逆の足を交差しても行ってください。
左右交互で必ずやりましょう。
次に、内転筋の鍛え方です。
椅子の先端に座ってもらい膝でクッションやあれば柔らかいゴムボールなどを挟んでください。
この状態をまずは5分キープから始めましょう。慣れてきたら時間を少しずつ延ばしていきます。
この2つの運動はテレビを見ながらや、くつろいでいる時にできる運動で、簡単にできますので是非お悩みの方はやってください!