関節に炎症が起こると、膝の内部にある【関節液】という水分が必要以上に増えてしまうことがあります。この水は、一般的に【膝】に多く溜まりやすいですが、関節ならどの部位でも水は溜まることがあります!(例:肩・肘・足首など)
このように水が溜まってしまうと、関節の痛み、違和感や異物感を訴える人もいます。治療には、薬物療法や注射、外科的手術など様々な方法があります。
今回は、膝に水が溜まる原因と対処法について詳しくお話したいと思います。
膝に水が溜まるとは?
膝に水が溜まっている状態のことを【関節水腫】といいます。
膝は、大腿骨と脛骨のつなぎ目にあたり、その内部は関節液で満たされています。関節液は、関節軟骨に栄養を与えることだけでなく、膝を柔軟に動かすための役割を果たしています。
水が溜まってしまうと・・・↓
・関節が動かしにくい → 膝に水が溜まると、関節が柔軟に動かすことがしにくくなり、不安定になります。膝関節に水が溜まり、腫れてしまうと、その圧迫で血流が悪くなります。
・階段や、膝の曲げ伸ばしで違和感や痛みを覚える → 水が溜まる状態は、軟骨が擦り減っていて炎症が起きて痛みを感じやすく、血行がいきにくくなり、栄養分も届きにくい状態と言えます。これにより、膝周辺の血流が悪くなる為、膝の曲げ伸ばしや階段の上り下りといった場面で、膝あたりに違和感があったり、痛みがあったりします。
・ひどくなると、平坦な道でも歩くだけで痛い → ひどくなると、平らな所でも痛みが出て来て、普通に歩くだけで痛みがあります。慢性的に痛みが続く場合もありますが、身体を動かした拍子に突発的に痛むことがあります。
・膝周辺がぶよぶよする感じがある → 水が溜まりすぎると、膝周辺がパンパンに腫れたり、ぶよぶよした感じがしてきたり、普段とは違う感覚になることがあります。
・これらの症状を感じたら、早めに病院へ ⇩
膝のだるさや、違和感を感じることがあります。何となく足の運びが重い、膝のあたりに異物が詰まっているように感じることもあります。
これらの症状を感じたら、なるべく早く専門医に受診されることをおススメします。
原因
膝に水が溜まる原因は、関節液を分泌、吸収する【滑膜】が何らかの原因により刺激されることにあります。
具体的には、加齢などにより関節の中の軟骨が擦り減ってしまい、骨の表面からはがれてしまったかけらなどが、滑膜(関節包ともいう)を刺激することで炎症が起こります。
また、加齢だけでなく、スポーツなどによって、普段から膝を酷使する状況にある人は、水が溜まることがよくあります。
自分で出来る対処法は?
1.痛みがひどくなければまずは安静に
膝に水が溜まっているかどうかは、なかなか判断しづらいことです。少しの痛みや違和感、異物感だけであれば、まずは、患部を氷などで冷やして安静にするようにしましょう。炎症が治まれば、水もたまりません。
それでも痛みが治まらなかったり、悪化するようであれば、専門医に受診してください。早めに正しく対処することで、症状が早期に改善します。
2.普段からストレッチなどを心がける
膝への負担を和らげ、関節への刺激を軽減させるために、普段からストレッチを心がけてやっていきましょう。ストレッチは激しく、勢いをつけて行わず、ゆっくりとしっかり伸び切るように行います。手軽にできる運動では、ウォーキングや屈伸運動などがあります。
まとめ
膝に水が溜まることは、関節に何らかの異常があり発生してしまうのですが、水自体に痛みを起こす原因があるわけでなく、炎症をなくそうとして出てくるわけなので、簡単に抜かないようにしてください。なぜなら、炎症を消火させようと出て来ている水を炎症がまだ起きているのに抜いてしまうとまた、水が発生してしまいます。これが『クセになる』と言われる原因です。
まず、違和感や痛みを感じたら、10分程度氷で冷やしてみてください。冷やした後、湿布を貼って安静にして下さい。
それでも、良くならない場合は早期に受診してください。悩みは早く解決した方がお身体の負担やストレスに繋がりませんよ!!