脊柱管狭窄症を克服できない患者様で、最も重要な治療をしていない為に克服できないこと・・・その、最も重要な治療とは『運動療法』です。
運動療法は、脊柱管狭窄症だけに関わらず他の症状にも言えることですが、これを『やる』か『やらない』かでは克服できるか・できないかがはっきり分かれてきます。
また、自分の意志で手軽に取り組め、身体のメンテナンス・心身の機能を維持する大変有力な治療法です。症状の予防・改善や悪化防止にも大いに役立ち、脊柱管狭窄症の克服に極めて有効な運動療法を今回はご紹介をしていこうと思います。
脊柱管狭窄症だけに限らず、様々な症状にも使える運動療法になりますので、今の辛い症状で悩まれている方は是非、お読みいただいて即、実践していただけたらと思います。
やってみよう体操
長年の姿勢の悪化により背骨本来のS字カーブが崩れると、腰椎の一部分だけに負担が集中してしまい、そこに狭窄が生じてしまいます。腰痛の患者さは、『腰痛を緩和させるために、腹筋と背筋は大事です』と言われたことはあるのではないでしょうか?
しかし、筋力が発達しているスポーツ選手のなかにも狭窄を起こしている方もいてて、腹筋と背筋を頑張って強化しようとトレーニングに励んだことで、腰痛を悪化させてしまうケースも少なくありません。
腰椎の負担を分散させるためには、腹筋と背筋だけでなく『体幹(インナーマッスル)』に注目する必要があります。背骨や骨盤の周辺には、体幹を支える背中や腹部などの深層筋(インナーマッスル)があり、これを鍛えることが脊柱管狭窄症の克服に繋がります。
1.8の字スクリュー
まず、両足を肩幅ぐらいに広げてまっすぐ立ち、顔を正面に向きましょう。
この時、両足のつま先をやや外側に広げて立つと安定感が増します。前かがみ姿勢がクセになり背骨本来のS字カーブが失われた人は、できるだけ姿勢を伸ばしてください。(症状が出ない程度の姿勢で大丈夫です)
次に、フラフ―プを回す要領で、数字の8を描くように水平に腰を動かします。ゆっくりと、大きく8の字を描くのがコツです。
8の字を左右に10回3セットを朝・昼・晩行うようにしましょう。この回数が、しんどい方は5回3セットから始めてもかまいません。
8の字スクリューは安全で効果の大きい体操ですが、もし、体操を続けて痛みが強くなったり、症状が悪化した場合は、すぐに中止して専門医に相談して下さい。
2.ネコ伸び体操
脊柱管狭窄症の予防・改善には『8の字スクリュー』など運動療法が効果的で、痛みやしびれ、間欠性跛行などの狭窄症のつらい症状の緩和も期待できます。また、足腰の弱った高齢者や脊柱管狭窄症の症状がきつい方は立って行う体操は困難かもしれません。そうした人には、腰の安定性を高める『ネコ伸び体操』をおススメします。
①四つん這いになる
ネコ伸び体操のやり方は、まず、四つん這いになり、背骨本来S字カーブを意識しつつ、背中をまっすぐに伸ばします。Sカーブが失われたり、ネコ背になったりしている人は自分のニュートラルポジションを見つけ、その姿勢から始めてください。ポイントは腕を真っ直ぐ伸ばして身体のバランスをとることです。
➁背骨を下に下げる
次に、背中が弓なりになるように背骨のお腹部分を下に下げます。この姿勢を5秒間保ちましょう。おなかをグッと下に突き出す要領でやるとうまくできます。この時、お腹を下げると腰が痛む人は、できる範囲で行いましょう。無理はしないでくださいね。
➂背骨を上げる
続いて、背骨の腰の部分を上に上げて、ネコが伸びをするように背中を丸める姿勢をとります。息を吐きながら行うと背中が丸めやすくなります。この姿勢を5秒間保ちましょう。
※ネコ伸び体操は、①~➂の動作を一回として、朝・昼・晩に各10回を目安に行いましょう。
まとめ
まだまだ、体操はありますが今回はまずこの2つの体操をやってみてください。また、次回に他の体操をお書きいたします。
脊柱管狭窄症でお悩みの方で、専門家に頼っても改善がなかなか見られない、どこに行っても良くならないと感じておられる方は、一度この体操を続けて行って下さい。できるだけ毎日することをおススメします。もし、この体操をしても効果が得られていないと思った方は、もしかしたら、やり方が間違っているかもしれません!!その時は、当院までご相談いただきましたら一から丁寧にご指導させていただきますので、お気軽にお問い合わせくださいね!!
皆様のお体が少しでも良くなり、明るい未来があることをスタッフ一同心より願っています。
ご愛読ありがとうございました。また、パート2をお楽しみにしていてください。